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  • 2025年6月 5日
  • 国際交流

海外研修(米国?ギャローデット大学)を実施しました

研修中の写真4枚が並んでいる

2025年3月8日 土曜日から18日 火曜日にかけて、本学の学生9名と教員3名が、アメリカ?ワシントンD.C.にあるギャローデット大学を訪問し、現地の学生や教職員との異文化交流を行いました。

参加学生は以下のとおりです:

  • 産業情報学科3年:赤野 芽さん、小山 穂乃花さん、髙橋 理子さん、德永 理波さん
  • 産業情報学科2年:柴原 大輔さん、長宗 和代さん、新岡 大輝さん
  • 総合デザイン学科2年:麻生 直秀さん、坂本 拓登さん

引率教員は、障害者高等教育研究支援センターの小林 洋子、神村 幸蔵、および産業技術学部の田中 晃です。

本研修は、令和6年度国際交流加速センター運営委員会事業の一環として実施され、現地ではギャローデット大学の国際交流センターおよびろう者学部の協力のもと、さまざまなプログラムが企画?運営されました。

研修では、以下のような多彩な活動が行われました:

  • キャンパスツアー:デフスペース(DeafSpace)の理念を取り入れた建築物や、先住民ろう者の歴史を紹介するミュージアム、寄宿舎、スポーツセンター、アーカイブセンターなどを見学し、アメリカにおけるろう者の歴史とギャローデット大学の成り立ちについて理解を深めました。
  • 授業体験:「ろう者学」「アメリカ手話言語(ASL)演劇」「ASL入門」「文化研究入門」などの講義に参加し、現地学生と共に学ぶ貴重な機会となりました。
  • 交流活動:学生会、アジア系アメリカ人学生団体、ろう者学部専攻の学生らとの交流を通じて、ASLを用いた活発なコミュニケーションが展開されました。
  • プレゼンテーション:本学学生による日本の文化やろう社会に関する発表が行われ、日米の共通点や相違点について意見交換がなされました。
  • プロジェクト紹介:デフスペースプロジェクト、黒人ろう者センター、ろう難聴児レジリエンスセンター、ジェスチャーリテラシースタジオ、手話アニメーション動画制作ラボ、同窓会活動など、多様な取り組みについて紹介を受け、意見交換を行いました。
  • 講演?上映会:「デフ?プレジデント?ナウ(今こそ、ろう学長を)」運動に関する当事者による講演や、「障害をもつアメリカ人法(ADA)」をテーマとしたドキュメンタリー上映会に参加し、アメリカにおけるろう者?障害者の権利運動について学びました。

なお、本学学生は2024年夏よりASLの習得に取り組み、またCOIL(Collaborative Online International Learning)による交流活動にも参加するなど、事前準備を重ねて本研修に臨みました。

今回の研修を通じて、アメリカの文化や社会、ろうコミュニティ、そして異文化理解とコミュニケーションの重要性について、深い学びを得ることができました。

写真は4枚が組み合わされており、左上がギャローデット大学のシンボルであるチャペルホール前での記念撮影、右上がろう者学部の講義体験後の記念写真です。さらに、左下がミュージアムでの記念写真、右下がアジア系アメリカ人学生団体との交流活動後の集合写真となっています。

(国際交流加速センター 小林 洋子/2025年6月5日)